潰瘍性大腸炎の入院治療。激痛との闘い

潰瘍性大腸炎ブロガーの鉄也です。

わたしは潰瘍性大腸炎の悪化で2度入院を経験しました。

今回は入院でうけた治療について詳しくご紹介します。

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潰瘍性大腸炎の悪化で入院した経緯

はじめて入院したのは21歳のときです。

中学2年(14歳)で潰瘍性大腸炎を発症したから、21歳になるまで7年間は入院したことはありませんでした。

ペンタサの服用で潰瘍性大腸炎の症状は安定していたんです。

このころの潰瘍性大腸炎の重症度は軽症でした。

しかし高校を卒業して一般企業に就職し、2年が経ったころに1日20回以上トイレに駆け込むようになりました。

さらに血便も止まらずに貧血状態になっていたため、入院が決定しました。

入院前に受けていた治療

わたしは入院する前は1か月に1度の通院、アサコール9錠、ステロイド30mgを服用していました

薬を服用していましたが、一向に良くなる気配はなく症状は悪化する一方です。

入院時の担当医は潰瘍性大腸炎の専門医ではありませんでした。

現在わたしは専門医(IBD専門病院)による診察を受けていますが、潰瘍性大腸炎に詳しい医者はステロイドを使いたがらないということでした。

入院するような事態になった場合は、治療方針を決定する前に潰瘍性大腸炎専門医に相談されることをおすすめします。

入院開始日から絶食治療が始まる

入院した日からご飯は一切なしになりました。

腸を休めるために、薬を飲むときの水以外は水分補給も一切できなくなりました

栄養はすべて点滴を通して体に供給されます。

1日7本くらいの点滴を入れられるため、点滴スタンド(点滴をつるす棒)とずっと一緒に過ごします。

トイレに行くとき、夜寝るときも繋がれた状態なのでかなりうんざりします(笑)

絶食を開始してから2、3日はおなかがすいた感覚があるのですが、3日目以降おなかがすかなくなるので不思議なものです。

ステロイドを1日60mg投与する

ステロイドを1日30mg服用していても効果がなかったことから、入院時にはステロイドを1日60mg使うことになりました

ステロイドは生涯中に使用できる上限量が決められている強い薬です。

なるべく使わないほうが良いのですが、医師の判断により増量されました。

入院中はステロイドの副作用に悩まされることになります。

また、ステロイドは経口投与よりも点滴で投与したほうが効果が高いことから、点滴での投与が開始されました。

ひたすら安静にして休んでいるだけ

わたしが入院中に行った治療は、絶食、アサコールの経口投与、ステロイドの点滴投与のみでした。

あとはひたすら安静にしてベッドで寝ているだけです。

看護師による1日2回の検温、血圧測定、約3時間おきにある点滴の交換以外はひとりでずっと寝ている状態。

といっても入院してから2週間ほどはトイレの回数が減らず、1時間おきに行っている状態だったので休むことができませんでした

夜にも腹痛のため起こされる状態で、体がかなりきつかったです。

2週間後に耐えられない激痛が走った

入院してから2週間がたちました。

この期間も1日20回程度トイレに駆け込んでいたため、おなかはかなり痛かったです。

しかし、入院2週間後に襲ってきた激痛と比べると大したことはありませんでした。

入院2週間後に襲ってきたのは、言葉で表現できないほど強い痛みです

この痛みは1日中続きました。

地獄があるならこんな感じなんだろうな、もう終わりにしたいと何度も思いました。

痛み止めの効果は1時間程度でなくなり、その後激痛が走りました

痛みがぶり返してきたときにナースコールを押し、痛み止めを要望したのですが強い痛み止めは頻繁に使えないと看護師に言われ、恨んだことを今も覚えています。

強烈な痛みがあった次に日から回復

もうどうにもならない痛みがあった次の日から、体が回復を見せ始めました。

これ以上の痛みはないという感じが収まり、峠は越したようです

血便はありましたがその日を境に順調に回復していき、便の回数が徐々に減って1週間後には1日5回くらいになりました。

さらに1週間たったころには血便もほとんどなくなり、退院できることになったのです。

退院時は走ることができなかった

最初の入院では3週間程度絶食だったので、体重が10キロ減りました。

まるでミイラのように骨と皮だけになってしまった自分を見て、絶望したことを覚えています

退院して外に出たときに走ろうとしてみたのですが、まったく体が動きませんでした。

なにもできない人間になってしまったようで、思わず苦笑いです。

ステロイドの副作用

ステロイドは体を興奮させる作用があるため、副作用として夜に眠れなくなります。

わたしもステロイドを使っていたため、夜眠ることができませんでした

睡眠薬を処方してもらっていたので、毎日それを飲み寝る生活を続けていたんです。

また、ステロイドにはムーンフェイスという副作用もあります

ムーンフェイスとは顔が月のように膨れ上がることです。

わたしも顔が膨れてしまって、ショックをうけたことを思い出します。

職場復帰

わたしの場合、退院した後すぐに職場復帰することはありませんでした。

会社の産業医の方の助言で、退院後1か月自宅療養してもよいことになったためです。

自宅療養終了後に仕事を再開しましたが、最初の1か月は軽作業を行って徐々に体を慣らすことができました。

体調が安定するまで残業もなしになったため、体への負担も少なかったです。

ステロイド減量による潰瘍性大腸炎の悪化

仕事をはじめてしばらくして、徐々に減らしてきたステロイドの服用がなくなりました。

1日9錠のアサコールのみでの緩解維持療法に移ったんです。

しかし、このころから血便が再び出てくるようになってしまいました。

退院したから半年たたずに再燃してしまったのです。

前回の再燃時に比べて、猛烈におなかが痛くて血便の量も増えました。

ステロイドが切れたことによる悪化のようでした。

半年たたずに病院に再入院することに

潰瘍性大腸炎の悪化が著しく、病院に再度入院することになってしまいました。

このときは本当にショックで、もう終わったなと気持ちが沈んでいたことを思い出します。

2回目の入院では担当医が変わっていました。

もともと研修できていた若い医師だったため、研修期間が終わり元いた病院に帰っていったのです。

2回目の入院で担当になった医師は、潰瘍性大腸炎の患者を数人診てきた医師で経験がありました

わたしが半年前に入院していて、再度入院したことを知るといろいろ調べてくださり、研修医に不手際があったことを丁寧に謝ってくれました。

ステロイド依存症と診断される

ステロイドを減量後に悪化していることから、2度目の入院でもステロイドを再開することになりました。

ただ、ずっとステロイドを使う治療はよくないことと、ステロイドだけでは寛解を維持できなかったため、アザチオプリンやイムランなどの免疫抑制剤の使用を検討するという話でした

免疫抑制剤は効果があるものの、ステロイドよりも強力な薬のため、資料をよく読んで自分でも考えてみてくださいと言われました。

免疫抑制剤についての資料を読んで、自分はたくさん副作用があるなら使いたくないなあと思って、ネットでいろいろ調べました。

ステロイドで症状を抑え、退院した

1回目の入院同様、2回目の入院も1か月程度で症状は改善しました。

ただし、ステロイドを使って症状を抑えこんでいるだけです。

担当の医師曰く、ストロイドを減らしていく段階で再燃する可能性が高いとのことでした。

わたしはここで免疫抑制剤ではなく、ネットで調べた広島漢方に頼ることにしたのです

最初はかなり怪しく感じたのですが、新聞でも紹介されていてエビデンスもあることから服用することに決めたのです。

広島漢方を開始

ブログに書いていますが、広島漢方をはじめてからしばらくして潰瘍性大腸炎が再燃します。

広島漢方をやるときはステロイドやアサコールを辞める必要があり、それらの薬を飲むのをやめたときに症状が悪化したのです。

その後1か月ほどして出血がおさまり、1年以上寛解を維持することができました。

広島漢方開始以降はたまに再燃することがあるものの、潰瘍性大腸炎が直接の原因で入院するほど症状が悪化することはなくなりました。

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