秋波とは色目を使うという意味です。
秋波は中国由来の言葉であり、中国ドラマでも使われる単語でもあります。
秋波の由来や使われる場面、例文をまとめてご紹介します。
秋波の読み方は、しゅうは
秋波は、しゅうはと読みます。
あきなみと読んでしまいそうですが、ただしい読み方はしゅうはです。
秋波という単語は中国から伝わりました。
したがって、中国から伝わった感じの読みに用いられる音読みをします。
秋の音読みがしゅうで、波の音読みがはです。
秋波とは色目をつかうこと
古代中国では、女性の流し目のことを秋の穏やかな波に例え、秋波と呼んでいました。
そこから派生し、女性が男性に対して色目をつかうことを秋波と言うようになったのです。
秋波(しゅうは)は中国語が由来の言葉で、中国語では秋波(qiūbō)と表記されます。
中国語で用いられる秋波も日本語で用いられる秋波も意味、使われる場面は同じです。
現在は男女平等の観点から、男性が女性に対して使う色目のことも秋波と呼ばれています。
秋波の広義的な意味は、相手の関心を引こうとすることと定義できます。
秋波は小説上で当て字が使われる
秋波という単語は小説にもよく使われます。
小説で秋波が使われるときは、しゅうはではなく、ながしめやいろめと当て字を使って書かれることが多いです。
ながしめやいろめは秋波の読みとしては不適切ですが、当て字として小説の世界ではよく使われています。
例えば石川啄木の小説、菊池君では、「オイ、家の別嬪さんは今日誰々に秋波(いろめ)を使つた?」と当て字が使われています。
秋波は英語でWink(ウインク)
秋波を英語で表現する場合、Wink(ウインク)が用いられます。
英語圏において異性に対してWink(ウインク)をすることは、色目をつかうことと同じ意味です。
日本では片方の目を閉じて合図を送るWink(ウインク)は定着していませんが、英語圏ではウインクが色目をつかうことに該当します。
秋波をビジネス用語として使う場合
秋波はもともと色目をつかうという意味で使われていました。
しかし、現代の日本社会において秋波はビジネス用語として用いられています。
たとえば、2020年8月5日の日経新聞には「台湾のIT見本市、米中摩擦で日本に秋波」という記事が掲載されていました。
日経新聞に掲載された当該記事で使われた秋波は、色目をつかうという意味では用いられていません。
この記事では台湾のIT見本市の担当者が日本の市場に注意を払い、熱視線を送るといった意味で秋波が使われていました。
このことからビジネスにおける秋波とは、ビジネスチャンスがあると考えている市場に対して注目し、関心を示すことと定義できます。
秋波を使った例文
秋波を使用した例文をいくつかまとめてご紹介します。
・わたしの同僚の女性は、最近入社したイケメンの新入社員にいつも秋波を送っている。
・台湾での日本製品人気に目をつけ、台湾企業に秋波を送る日本企業が増えている。
・すれ違った男性から秋波を送られ、虫唾が走った。
・課長は部長の機嫌を取るために、いつも秋波を送っている。
・下請け業者から秋波を送られても、現場監督は決して不正に加担しなかった。