【台湾で活躍する日本人】タレントの小百合さん独占インタビュー

台湾で活躍する日本人タレント、小百合さんにインタビューさせて頂きました。

台湾のテレビ番組の司会や、CMなどに数多くご出演されています。

台湾の芸能界でタレント活動をはじめたきっかけや、中国語勉強方法についてお話を伺いました。

小百合さんの経歴

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小百合さんは、日台の架け橋として台湾を中心にタレントとして活動されています。

台湾の人気番組にMCとして出演した経験もある、台湾でも有名な日本人タレントです

これまでに出演したテレビ番組には「小明星大跟班」、「愛玩客」、「同學來了」、「2 分之一強」、「國興日本歌唱王」、 「台灣好吃驚」などがあります。

現在は、「同學來了」というバラエティー番組にレギュラー出演されているとお伺いました。

台湾でのテレビ出演だけでなく、セントレアの台湾イベントや東京タワー台湾祭りなど、日本で開催された台湾関連のイベントでもMCもされています。

また台湾に向けて、日本各地の観光やグルメをPRする活動にも取り組まれているそうです。

そのほかにも、日台交流のために幅広く活動されておられる様子をお聞きしました。

小百合さんが台湾を初めて訪れたのは、愛知大学現代中国学部在学中のフィールドワーク時だったとのこと。

フィールドワークでは台湾の南投縣 鹿谷鄉に滞在し、台湾茶の研究をされていました。

このときの経験が、小百合さんが台湾を好きになったきっかけになったとのことです。

その後台湾留学を選択して、東呉大学に1年間交換留学されています。

留学中に台湾のテレビ番組に出演したことが転機となり、台湾でのタレント活動を開始されました。

小百合さんのこれまでの活動内容

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セントレアでの活動について

――セントレア公式応援サポーター

小百合さん:セントレアで開かれた花現台中 台湾・台中観光フェアのMC、タイガーエア就航式典のMC、セントレア公式サイトでのコラム執筆を担当しました。

名古屋市と台中市は、観光分野でパートナー都市連携を結んでいます。その関係でセントレアでも、台中観光フェアや台中行きチャーター便の就航イベントなどがありましたね。わたしが台湾に移住するタイミングで、セントレア公式応援サポーターの賞状を頂きました。

セントレアはアジア便も多く、台湾の方がたくさん名古屋にきてくれると嬉しいですね。そのお手伝いができるように頑張ります!

東京タワー台湾祭りでのMC

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――東京タワー台湾祭りでMCを担当

小百合さん:2017年の第一回東京タワー台湾祭りMCをさせて頂きました。今では長い期間やっているイベントになり、毎年盛り上がっていますね。

――2022年現在も、東京タワー台湾祭りが開かれていますね

小百合さん:日本で台湾が盛り上がっているのを見ると、嬉しくなりますね。

台北国際博覧会で恵那市PR

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――2021年11月開催の「台北国際観光博覧会」で、日本政府観光局(JNTO)ブースに設けられたステージにあがりMCとして恵那市をPRされていましたね。どういったきっかけで、司会をすることになったんですか?

小百合さん:恵那市観光交流課の方と知り合いだったことがきっかけです。当時その方は日本台湾交流協会に出向されており、台湾でお仕事をされていました。そんな中、「台北国際博覧会のステージで司会できる方を探している」とのことで、その方からわたしに連絡をもらいました。その時点では直接会ったことはなかったのですが、今では公私ともに仲良くさせていただいています。

台北国際観光博覧会では司会をやりながら、恵那市に関するクイズも出題しました。実際に恵那市に行ったことはあまりなかったんですが、クイズを準備することで恵那には詳しくなっていきましたね。行ってみたい場所がすごくたくさん出てきましたよ。

――先日は実際に恵那市に遊びに行かれていましたね

小百合さん:ちょうどわたしが日本に帰っているタイミングで、その方も出向先の台湾から戻られたんです。そういった関係もあり、その方と一緒に恵那の観光スポットを巡りました。京都や東京、沖縄や北海道など、観光地として開発されている地域もあるなかで、恵那市のようなまだ外国人向けに観光地化されておらず、知る人ぞ知るような「自然の魅力がたくさんある地域がこれから来るんじゃないか」と思いましたね。

たとえば恵那にある岩村に行ったとき、すごくいいなと感じました。日本の原風景が感じられる場所で話題を呼ぶ物を売ったり、和服レンタルのお店を作ったりすれば、京都のように日本の歴史を感じながら楽しめる場所になるんじゃないかと。

恵那市は、コロナ前も海外の観光客があまりいらっしゃっていない場所だそうです。こういったところをいっぱい紹介して、「日本の新しい観光聖地になってくれたらいいな」と思っています。

――大正村やモンゴル村には行かれましたか?

小百合さん:行きたかったんですけど行けなくて。時間が足りなかったです。大正村は台北国際観光博覧会でも紹介した場所だったんですが。モンゴル村には何があるんですか?

――モンゴル村にはモンゴルのゲルがあって。泊まったり体験したりできます。

小百合さん:そうなんですね。次は大正村とモンゴル村にも行く予定です!台湾村もできたらいいな!笑

――大正村は、ローカル鉄道として有名な明知鉄道の終点駅(明智)から歩いていけます

小百合さん:次は鉄道に乗って、大正村にいきたいですね。そういった楽しみ方もしてみたいです。名古屋だけに絞ると観光の場所が限られるんですけど、中部地方全体を見るとたくさん面白いところがあると思います。台湾の方にも今回訪れた恵那市や私のふるさとでもある知多半島など、中部地方を観光してほしいです。

わたしも台湾の方に向けて、「中部地方にこんな良いところがあるんだよ」とアピールしていきたいと思います。台湾の方は、中部地方にどんな観光スポットがあるか詳しく知らない人が多いと思うので。

よく台湾の人にも、「名古屋の愛知に住んでいるの?」って聞かれて笑。「名古屋は市なんだよ。愛知県の中に名古屋市があるんだよ!」と説明しています。これから私は使命感を持って、中部地方の面白いところをどんどんPRしていきたいです。

小百合さんが台湾で仕事をはじめたきっかけ

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――小百合さんが台湾に行った理由

小百合さん:わたしの小さい頃の夢は、ミュージカルの子役として舞台に立つことでした。その夢に向かってやっていたのですが、学業を優先するということもあり断念しています。

小さいころから漢字が好きで、「漢字だけの国があったらいいのになぁ」と思っていました。漢字辞典を調べるために使うんじゃなくて、はじめから最後のページまで読みものとして読むのが好きなくらいでした。クラスでのニックネームが漢字博士で。漢字が好きだったし、得意だったんです。

大学生のときに台湾の東呉大学に1年間交換留学に行き、現地のテレビ番組とCMに出る機会がありました。そのときは学生という立場だったので、留学中の思い出として終わっていました。

帰国後に台湾でテレビに出れたことについて改めて考え、「もしかして、台湾で子供のときに描いた夢がグレードアップして叶えられるんじゃないか」と思うようになりました。台湾では自分らしくいられるし、友達もいっぱいできました。

あのとき学業を優先して大学に行ったことで、海外で中国語を使って芸能活動ができているのですごく意味のあることだったと思っています。

――大学卒業後、一旦は就職されたんですよね

小百合さん:大学卒業時には、芸能で食べていくことは考えていなくて。日本の大学では同じ時期に一斉に就活することもあり、周りと同じように就活をしました。就活の末、日本の化粧品会社の海外事業部に内定を頂きました。

当時は、当社の新しくできたコスメブランドがまだ台湾に進出していなくて。海外事業部では、当社が作ってるいくつかのブランドを海外のデパートやドラッグストアに置いてもらうという業務になります。ここのコスメを使ってて好きだし、駐在員として台湾に行けるというお話もあり、そこで働き始めました。

海外事業部で働き始め、研修期間中だったときにすごい悩みました。実は、内定を頂いたときも悩んでいたんです。内定を断って台湾に行き、芸能活動をしようかと。芸能活動は、やってみないと分からないという部分もあるし。

色々と悩みましたが、就職したからこそ気づいたこともあって。やっぱりわたしは、「自己表現をするタレント活動がしたいから、台湾に行きたいんだな」ということがわかりました。「化粧品の仕事をするために、台湾に行きたいんじゃないんだな」という。働いていく中でその気持ちに気づき、悩みましたね。

わたしが就職した会社は、親が安心するような企業で給料もよかったです。台湾留学を経験し、大卒として就職した企業、しかも海外事業部での仕事を辞めることは大きな決断でした。

わたしとしては、「3年働いてお金を貯めてから台湾に(タレント活動のために)行った方が良い」という思いがありました。そんな中相談した友達から、「石の上にも三年じゃ遅いよ」と言葉をかけてもらいました。

「台湾のテレビで顔が出たけど、3年後はもう忘れられているかもしれない。流行も変わってるかもしれないし、3年は遅いよ」と。背中を押してもらえましたね。その言葉に背中を押される形で会社を退職し、台湾に行きました。

小百合さんの台湾での活動

――かなり勇気のいる決断でしたね。台湾に行くと決めた時点で、台湾でのお仕事が保証されていたわけではないですよね?

小百合さん:まったく仕事は決まってなかったですね。ひとつもありませんでした。台湾には現金30万円だけ持っていきました。本当に片道切符という感じでした。退路を断って、やるしかないという状況を作りました

――なかなかできることではないし、行動力がすごいですね!

小百合さん:仕事を辞めてから家に帰ってきたので、親は泣いてましたね。失望や心配や怒り等色んな気持ちがあったかと思います。これを機にしばらくの間、親や家族との関係が悪くなりました。でもその分1日でも早く目に見えた成果を出したいと決心しました

――仕事に臨むときに心がけていることは何ですか?

小百合さん:目の前にあるひとつひとつの仕事を、ひとつの作品だと思って臨んでいます。なので営業は特にしていません。俳優さんであれば、映画やドラマがあります。タレントの場合は、出演したテレビ番組が作品です。作品の質を上げるために目の前の仕事をしっかりやれば、そこのプロディーサーやスタッフさんに認められて次の仕事につながります。

番組関係者から別の仕事を紹介してもらえたり、番組をみた視聴者や企業の方から、仕事をもらえたりすることにつながると思っています。

小百合さんの中国語勉強方法

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――小百合さんは中国語をどのように勉強をされていましたか?

小百合さん自分がしゃべっている様子を録画して見ることですね。テレビ番組で、自分がしゃべっている様子を後で見たりもしています。特に自分の携帯で撮ったものを見て繰り返し練習したのが、自分の成長に役立ったと思っています。

台湾に来たばかりの頃は、テレビ番組のリポーターをやっていました。台湾企業にインタビューをする番組です。そのあと台湾にきて半年ほどして、台湾のバラエティー番組でレギュラーになりました。

台湾に来 てから 10 か月後くらいには、歌番組の司会をするようになり、そのあとトーク番組の単独司会を経験させていただきました。その先々での現場でも中国語をたくさん勉強させていただきました。スタッフさんに練習を付き合っていただいたり、わからない単語の発音をメモして家に帰って意味を調べたりしていました。

リポーターをやっていたころは、中国語ができなさすぎてほんとに大変でした。台湾で買い物をしたり、友達と会話したりするときに使う中国語と、番組でレポーターとして話す中国語はレベルが全然違いました。かなり難しかったです。

リポーターのお仕事で一番大事なのは、オープニングです。インタビューの質問は台本があるので、私がする質問よりも返ってくる答えの方が重要になります。オープニングでは、訪問先の企業についての紹介等を、約30秒で話す必要があるんです。

わたしは、その30秒のセリフを2日ぐらいかけて練習しました。スタッフからは「台本通りではなくて自分の言葉で言っていいよ」と言われていましたが、その時点では自分の言葉に置き換えれるほどの中国語能力はありませんでした。台本丸暗記じゃないと無理だと思ったので、一言一句覚えるために紙に大きくセリフを書いて練習していましたね。

何回もセリフを声に出しながら、紙に書いて覚えていました。そのあとは1日8時間以上、セリフをしゃべっているところを携帯で録画して発音をチェックしてしました。何百回も録画していましたね。録画すると自分がいかに中国語をしゃべれていないか分かるんです。

自分の耳を通して入ってくる自分の声(中国語の発音)は、自分の認識では合っていると思うんです。でも実際に録画してみると、「全然聞き取れないじゃん」というのが第三者の視点からわかります。

あとは口のカタチです。口の動きを見ると「明らかにこれはおかしいよな」ことに気づきます。録音ではなく、録画することが大事です。そういった練習を積み重ねて進歩して、トークがもっと難しいバラエティー番組にもつながりました。

もうひとつの学習方法は、「辞書を使わない」ことです。わからない単語があったときは、まずGoogleで検索します。検索結果一覧から「この単語は、きっとこういう意味があるんだろうな」というイメージを膨らませます。

辞書を引くと、単語の意味や分かりやすい例文が出てきてしまいます。それだと実生活での使い方がわからないことが多いです。記憶に残りにくく、忘れやすいというのもあります。わたしはイメージで覚えることを意識しているので、辞書を引くのはピンインや発音の確認として最後に使うようにしていますね。

――すごい努力家ですね!基本的には独学で中国語を勉強されたんでしょうか。

小百合さん:留学前に大学で基礎を習った後は、独学でやっていますね。はじめは、大学のプログラムで中国の天津に留学したときに、買い物ができる程度の中国語を話せるようになりました。

その後台湾へ交換留学した際は、政治経済を専攻していました。東呉大学で政治学部の授業に参加した時は専門用語も多く、中国語が全然聞き取れないという状態から始まりましたね。そこからずっと、独学で中国語を勉強しています。

日本に帰るたびに「台湾熱」を感じる

小百合さんの台湾でのテレビ出演

――台湾熱の高まりを実感したこと

小百合さん台湾から日本に帰ってくるたびに思うのが、日本での「台湾熱」です。台湾に対するイメージが昔と変わってきている気がしています。昔はバックパッカーが好んで訪れる、物価の安いアジアのうちのひとつというイメージがありました。あとは週末のゴルフで紳士が訪れたりだとか。

それに対して今は、台湾が海外旅行先としてブランド化されてきていると思うんです。おしゃれで精錬されている、魅力ある都市になりつつあります。屋台が並ぶ夜市があって、ローカルな観光地として人気だったのが、おしゃれになって若い子が行きたくなる街に変化している感じです。

――台湾の食文化が日本にも浸透してきている

最近東京に行ったときには、鶏排(ジーパイ)のお店がたくさんあって。カタカナでジーパイって書いてあったのですが、日本人のみなさんもジーパイがどんな食べ物か知っているんですよね。鹹豆漿(シェントウジャン)もそうです。まったく中国語がわからない方でも、鹹豆漿は知っていて。

昔と比べて、より深く台湾のことが知られているのが嬉しくて。同じように私もみんなが台湾に行きたくなるようなきっかけを作っていきたいと思います。

小百合さんのYouTubeチャンネル

小百合さんの台湾での活動

――2022年1月より開始した日本向けのYouTubeチャンネルについて

小百合さん:以前から中国語でやっているメインチャンネルがありますが(https://www.youtube.com/c/SayuriTV)、今までは、台湾のことを日本に発信する活動をあまりしていませんでした。日本で台湾のことを紹介する機会があれば、台湾の方にも喜んでもらえると最近思うようになっています。「日本の人に台湾の魅力を伝えたいな」という気持ちが湧いてきて。

今年から日本向けのYouTubeチャンネルを作って、まもなく本格的にスタートします!チャンネル名は、小百合の台湾女子旅部 です。男性が見てもOKですが、台湾美女が美容のために通うスポットや映えるホテル、美味しいグルメ等特に若い女性に向けて参考になる情報を、わたし目線でどんどん紹介していきたいです!

台湾への観光ができるようになったころには、台湾旅行をする皆さんの教科書になれるような動画にしていきたいと思っています。台湾で行きたい場所のリストを作るときに、わたしの動画を参考にしてもらえたらいいなと思います。ぜひこれを読み終わったあとチャンネル登録をお願いします!!

台湾が好きな理由として食べ物が美味しいからとか、人が温かいからというのが多いと思うんですけど、私が台湾好きになったいちばんの理由は、台湾にいると自分らしくいられるところです。それはわたしだけではなく、台湾に行ったほかの方も感じるものがあると思うんですよね。

私の友達も観光で台湾に行ったときに、「初めて行ったのに、なんか懐かしく感じた」とか「実家のような安心感があって、また帰りたくなっちゃった」っていう意見が多いんです。日本に帰ってからも、台湾で感じた感覚を味わいたくて、ルーロー飯を作ってみたという方もいます。ほっこりできる環境によって、自分の好きなものを見つけられたり、のびのびと過ごせるんです。

わたしも台湾で自分の場所と自分らしさを見つけて、すごい幸せに感じているので。多くの方にぜひ台湾に行ってもらって、自分らしさを見つけてほしいです!ぜひ台湾に遊びに来てください!

――小百合さんのSNSリンクまとめ

小百合の台湾女子旅部:https://www.youtube.com/channel/UCfCK6EZRwesfpME-2OaO2kQ/featured

小百合さんInstagram:https://www.instagram.com/sayuring1006/

小百合さんTwitter:https://twitter.com/sayuring1006

小百合さんさんfacebook:https://www.facebook.com/Sayuring.channel