台湾は何語を話す?旅行で使える言語

台湾では複数の言語が話されていることをご存じですか?

ほとんどの日本人旅行客がこの事実を知りません。

台湾で使われている言語を理解して、現地の方たちと会話を楽しんでみてください。

台湾では何語が話されている?

台湾は何語

台湾の公用語は中国語(國語)です。

台湾旅行で現地の人と会話をしたいなら、中国語(國語)を覚えることをおすすめします。

中国語(國語)の文字は、繁体字とボポモフォと呼ばれる注音符号を用いています。

日本語で例えるなら繁体字が漢字で、ボポモフォがひらがなです。

繁体字は漢字に似ている部分も多く、日本人でも文字から大まかな意味が分かることもあります。

ボポモフォはひらがなとは全く違っているので、日本人が理解するのは難しいです。

台湾で使われる中国語(國語)は台湾華語と呼ばれることもあり、最近では台湾華語関連書籍を書店で見かける機会も増えてきました。

台湾なまりの中国語の大きな特徴は、発音をするときに舌をあまりそらないことです。

中国語(國語)のおはようは早安(ザオアン)、ありがとうは謝謝(シエシエ)です。

台湾語はみんなが話すわけではない

台湾では何語が通じる

台湾語(閩南語)は台湾で話されている言語のひとつです。

台湾語なんだから、台湾の方は全員話せるんじゃないか?」と思うかもしれませんが、実際にはそうではありません。

台湾語(閩南語)は中国福建省の閩南地方で話される方言で、17~19世紀ごろに台湾に移住してきた閩南人によって台湾でも使われるようになりました。

閩南人は台湾人口の約70%を占めています。

ご年配の方ほど台湾語を話される方が多く、若い人は日常会話ではあまり使いません。

というよりも、若い人が話しているのは聞いたことがないです。

台湾北部よりも中部、南部の方で使われることが多い言語になります。

台湾語のおはようは𠢕早(ガオザー)、ありがとうは多謝你(ドオシャーリー)です。

わたしが高雄出身の先生に多謝你(ドオシャーリー)といったら、とても喜んでくれました。

客家語や原住民の言語

原住民が住む烏來(ウーライ)

客家語は17世紀以降、広東省などから台湾へ移住してきた客家人を通して伝わった方言です。

客家人は台湾人口の約14%を占めています。

中国語や台湾語と比べると耳にする機会は少ないですが、台湾では客家語のテレビ番組も放送されており一般的に知られている言語です。

台湾の公共交通機関(MRT、台湾鉄道など)の車内アナウンスでは、中国語、台湾語、客家語の案内があります。

中国語、台湾語、客家語に加え、台湾原住民の言語(政府認定の16民族)も台湾で使われています。

原住民は台湾人口の約2%です。

台湾原住民の方には有名人も多く、日本ハムや巨人で活躍した陽岱鋼(アミ族)やタイヤル族にルーツを持つビビアン・スーなどがいます。

原住民の言語はアミ語、タイヤル語、パイワン語などです。

日本人観光客にも人気の温泉街として知られる烏来(ウーライ)にはタイヤル族が住んでおり、原住民の文化に触れることができます。

台湾で英語は通じるのか

台湾で英語は通じるのか

台湾で英語が通じるかという質問はよく聞かれます。

台湾は英語教育に力を入れていることもあり、若い人には英語が話せる方が多いです。

台湾の都心部や観光地にあるお店やホテルで、流ちょうに英語が話せる方をお見掛けします。

外国人旅行客がたくさん訪れるエリアでは、英語はある程度通じると考えて問題ありません。

英語が通じないケースももちろん存在します。

ご年配の方には英語が通じないことが多いですし、観光地から離れたエリアでも英語が通じないところがあります。

加えてタクシーの運転手さんは英語が通じないことが多いです。

台湾で英語を使うときに気を付けたいのが、日本語なまりの英語になっていないかどうか。

日本なまりの英語はジャパングリシュと呼ばれていて、台湾でも通じないことが多いです。

台湾で日本語が通じるのか

台湾で日本語は通じるか

台湾では日本語が通じることが多々あります。

なぜ日本語が通じるのかについてはいくつか理由があります。

1つ目の理由は、日本統治時代の台湾で日本語教育が行われていたからです。

今のおじいちゃんおばあちゃん世代の方で、日本語を話せる方がたくさんいらっしゃいます。

街中を歩いていると、ご年配の方から日本語で話しかけられることは意外と多いです。

わたしも何度も日本語で話しかけられたことがありますし、「日本は友達だ」と言ってご飯をごちそうしてくださった方までおられました。

2つ目の理由は、台湾の方が日本をよく訪れているからです。

日本政府観光局によると、2019年に台湾から日本を訪れた方は約489万人でした。

そのうちの約9割がリピーター旅行者だったそうです。

台湾の人口が約2360万人であることから考えると驚異的な数字です。

日本旅行を趣味としている方も多く、簡単な日本語の挨拶ができる方がたくさんおられます。

台湾の日系企業で働いている方、大学で日本語を学んでいる方も台湾にはたくさんおられるので、街中で日本語が通じるケースは意外と多いです。