社会人で台湾留学されたま波さんにインタビューさせて頂きました。
台湾留学を決断した経緯について質問させていただいています。
台湾ワーホリ中のアルバイト経験についても詳しく聞きました。
【社会人の台湾留学】ま波さんの台湾遍歴

――ま波さんのこれまでの経歴を教えてください
ま波さん:「台湾関連で行ったことに関しては5つあります。“想*創Taiwan”という名前で、台湾好きの日本人と日本に住む台湾人で都内の台湾料理屋さんに行って、台湾料理を食べながらお話をするという台湾料理シェア会を開いていました。
そのあと、台湾繋がりで友達になった方と“好縁”というユニットを立ち上げて、台湾で買った布とか原住民のレースを使った小物を作るワークショップを、都内にある台湾関連のお店とコラボして開催しました。その流れでハンドメイド雑貨を売ったり、lineスタンプを作ったりしましたね。」
【社会人の台湾留学】台湾好きになったきっかけ

――台湾好きになったきっかけはなんですか?
ま波さん:「主に2つあります。今から10年以上前の大学時代に、交換留学で来ていた台湾人の女の子がたまたま自分のゼミに入ったことが一つのきっかけです。そのころ私は台湾ってどこにあるのかもわからない感じだったんですけど、その子と仲良くなったことで台湾を知るようになり。その子が台湾に帰ったあと、「台湾を案内してあげるから1週間ぐらい旅行にきなよ」って言ってくれて、初めて台湾に行ったんです。
印象に残っているのは、旅行の2日目がちょうど2011年の3.11の地震のときで、台湾中のテレビで日本のことが報道されていたり、バスで隣に座ったおばあちゃんが日本語で「いま日本大丈夫?」と心配してくれたり。その思い出がすごく、心に残っています。
台湾からすると日本ってこういう風に見えているんだというのがわかったことも大きくて。また同じ年の夏に台湾の田舎町大林に海外ボランティアで2週間いきました。ただそれは台湾に行きたいから応募したわけではありませんでした。実は第一希望は韓国にしていたんですよ。第一希望が外れて台湾に行くことになって。なんかちょっと台湾に縁があるなって思って。
その2週間のボランティアも私を台湾好きにさせた大きなキッカケの一つですね。中国語もそのときは全くしゃべれなかったんですが、それでもすごく優しくしてくれたのが思い出に残っています。そのあとに日本に帰ってきてから不思議と日本で台湾を探すようになったんです。」

――台湾ではどんな形のボランティアをされていたんですか?
ま波さん:「地域活性化という形で現地交流ボランティアをしました。例えば、現地のおじいちゃんおばあちゃんたちと一緒にダンスをしたり、歌を歌ったり、一緒にパイナップルケーキを作ったり。作ったパイナップルケーキと折り紙で作った鶴を独居老人の家に届けたりとか。
家の壁に絵をかいてと言われて、日本の桜や日本に関する絵をみんなでペイントしたりと、毎日違ったイベントに参加していました。
一部の方は片言ですけど日本語でしゃべってくれました。今思えば台湾語を話す方もいました。一緒に参加していたメンバーの中に通訳ができる台湾人もいたので何とかコミュニケーションをとって。それが逆に印象深いですね。言葉がしゃべれないのにあそこまで楽しめることにすごく感動しました。」
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【社会人の台湾留学】台湾ワーホリを決断した理由

――ワーホリを決断したきっかけは何ですか?
ま波さん:「大学を卒業してから7年ほど同じ会社で働いていて、長期の休みがとりづらい会社だったんですね。会社を辞めたら最低でも1か月くらいは、台湾に住んでみたいなというのはずっと思っていて、実は2020年4月に台湾に行くことを決めていたんです。私自身がちょうど30歳の年だったことと、台湾に仕事で住んでいた高校時代からの親友が春に日本に帰国するのが決まっていたので、行くなら今しかないと。2021年の1月末から台湾に行きました。」
【社会人の台湾留学】語学学校での中国語学習

――台湾大学の語学学校に行くにあたって、目標などはありましたか?
ま波さん:「台湾での留学生活をしてみたいっていうのが一番の目的でした。もちろん語学の上達、台湾人と流ちょうに話したいっていうのもありました。中国語レベルはTOCFLでいうと進階級(B1)、HSKでいうと4~5級ぐらいでした。
入国や買い物で困ることはなかったですが、深い話をしようとすると言葉がでてこなくてまだまだだと感じることが多かったです。うれしかったのは大学の最初のレベル分けで、その期の中ではいちばん上のコースだったことで、今まで勉強しててよかったなと思いました。」

――グループレッスンを受講されてましたか?
ま波さん:「はい、グループレッスンですね。わたしをあわせて5人のグループです。韓国人2人とアメリカ人1人とマレーシアとイギリスのハーフの子が1人いました。」
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【社会人の台湾留学】滞在先の家探し

――ワーホリ中の家探しはどうされましたか?
ま波さん:「最初は、日本人の仲介のいる業者を利用して3か月住んでいました。何か問題があったら、日本語で仲介業者に連絡がとれるので安心だったはずなんですけど、結果的に大家さんとトラブって、引っ越しをしたんです(笑)
短期且つ、いつまで台湾にいるかわからない状況だったので、エアビー(Airbnb)のなかでも入居OKといってくれるところを大急ぎで探して。最後はエアビーやホテル、友達の家を転々としていました。」

――滞在先はシェアハウスでしたか?
ま波さん:「そうですね、シェアハウスでした。最初の3か月は個室でトイレとお風呂とキッチンがある部屋だったんですけど、契約が終わった時点で帰国を延期をしていたことと、台湾でのコロナもかぶったので、同じフロアの安い部屋に引っ越しをさせてもらいました。
住んでみるとトイレやキッチンは部屋についてなくても全然いいやと思ったので、途中からは共有スペースを使いながら生活をしていましたね。」
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【社会人の台湾留学】仕事探し

――台湾ワーホリ中にお仕事とかされてましたか?
ま波さん:「アルバイトは4種類経験しました。1つ目は、SOGOで毎年3回ほど開催している日本展での販売です。たまたま知り合いが神戸のレザー製品を売っているお店で働いていて、そのイベントに出店するからもしよかったらどう?とお声がけいただいて。
2週間ぐらいかな。日本展なので台湾人よりも日本人の方がお客さんに受けるみたいで。接客は中国語でしたけど、日本語でしゃべりかけてくれたり、日本での旅行体験を話したい方も結構たくさんいましたね。なので、中国語と日本語を交えながら楽しく接客もできました。
2つ目は日本人オーナーさんのチーズケーキ専門店で、そこはネットで募集しているのを見つけて応募しました。常設のお店ですが、期間限定で微風Breezeに出店するということで、そこで2か月くらいチーズケーキの販売をしていました。
3つ目は、1日単発で大学の授業に先生の卵が20~30人くらい来ることがあり、その方たちが順番に授業をするのを生徒役で受けるというものでした。それは3時間受けるだけで1000元もらえました。」

――そのお仕事はどこで見つけられたんですか?
ま波さん:「それは台湾大学が主催するもので、先生から教えてもらいました。たまたまそこに来ていた先生の一人は私の友達だったという、なんか世界って本当に狭いなって思いました(笑)4つ目はCMに使う声を録音するという不思議なアルバイトです。日本人なまりの中国語の声が必要だったそうで、友達から誘ってもらいました。ワンフレーズを録音するだけで500元もらえました。」
――短い滞在期間でたくさんのお仕事をされていたのですね
ま波さん:「台湾で働いて思ったのは、中国語をメインで使う仕事はやりたくないなと。台湾で日本人として働く分には、日本人ということがメリットになることもあるけど、日本で中国語を使った仕事となると、流ちょうでなければ伝達するだけで時間がかかったり、思うように伝えられないと仕事に支障が出たりと不利になってしまうこともあるなと。中国語を使った仕事も薄っすら考えてはいたんですけど、それは違うなと自分の中でハッキリしましたね。」
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台湾留学中のできごと

ま波さん:「さっき大家さんともめたって言いましたけど、本当にけち臭い大家さんで(笑) 共有スペースの電気も使わないとき消してねとか、油を使った料理はするなと言われて。リフォームしたてのきれいな家だったから、油のにおいが充満するのが嫌だみたいな。
最初はちゃんと守って使っていなかったんですけど、ある日たこ焼きパーティーをしてしまって(笑)キッチンで油を使ってないからいいかなっていう感じでたこ焼きをつくっていた時に、大家さんが帰ってきて…。」
――大家さんと家の中で会うのはどういう状況ですか
ま波さん:「特殊な作りで大家さんが真ん中のシェアスペースを通って上に帰る家だったので、鉢合わせしちゃって。それでもう中国語で20~30分怒られて。それがきっかけで退出したっていうのもあるんですけど」

――大家さんが家の中通っていく部屋って聞いたことがないですね
ま波さん:「そうなんです。だから目についちゃうっていう。それも面白い経験ではあるんですけど、怖かったですね。日本って契約自体が細かいじゃないですか。最初に細かくルールを設定して。」
――そうですね。
ま波さん:「そこがすんごい緩くて。仲介の人も言ってたんですけど、最初に決めたルールが適当で後からどんどん追加されるっていう。それが揉め事の原因になってしまって。あとは虫が多いっていうのも嫌ですけど(笑)」
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台湾留学から帰国後

――今後、台湾関連でやっていきたいと考えている活動はありますか?
ま波さん:「引き続きやっていきたいのは、Podcastの更新です。主に内容は、日台の時事問題とか日台比較がテーマで、台湾人の相方が中国語をしゃべって、わたしが日本語をしゃべるっていうスタイルで週に1回配信しています。聞いている人の割合は台湾人と日本人が丁度半分ずつぐらいですね。聞いてくれる方の数をもっと増やしていきたいです。」